2017年1月18日水曜日

「Aをください ピアニストと室内楽の幸福な関係」読書メモ3

読書メモ(その3)
『A(アー)をください―ピアニストと室内楽の幸福な関係』

春秋社 (2003/10/1) 練木繁夫 著

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読書メモ3
第3章 弦楽器の奏法に学ぶ


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アクセントは強く発音する場合もあるが、このように長く発音することもできるのである。アゴオギク・アクセントとは長く発音するアクセントと思っていただければよい。
※←→ピアニスティックな縦のアクセント

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弦楽器の「弓使い」からは音楽的に重要なポイントと思えることがいくつか発見できる。一つは、「上げ弓」「下げ弓」の違いである。
…音に対して特別な美意識を持って演奏しないと、ピアノは打楽器的な音しか出ない楽器になってしまうのである。

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これを避ける方法として、…レガートの種類を増やす必要がある。…ドライな繋げ方からモルト・レガートまで…

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フォルテの音を出すときは、大きく分けて腕の速さを使って出すフォルテ重さを利用して出すフォルテがある。
腕のスピードを敏速に使うことによって出すフォルテは発音の良い音になる。…(腕を)跳ね上げるタイミングで音を出すのである。

もう一つの…旋律的に音を繋げるフォルテ…。…ゆっくりした動作になる。鍵盤の底を更に50センチ下に想定し、腕の重みがすべて音になるように腕を沈める気持ち…。

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マルテレ(マルテラート)…「ハンマーで打つ」という意味…。音を出すときに力強く、しかも速い動きで弓を動かし、それによって音の頭に強いアタックをつける…。

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グリッサンド…。これは(ピアノの場合)心の中で感じているものの表現…。…音の間にグリッサンドを感じることによって、ルバートをかける裏づけができる。

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弦楽器は…ときには単旋律でハーモニーも作らなくてはならない。このようなときには、旋律を和声的に響かせながら演奏する。…バッハの《無伴奏チェロ組曲》第1番…
※単旋律ではなく2声部と考えられる→ピアノにも応用できる


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