2014年2月5日水曜日

好きな曲・部分を弾く〔連載(4) 大人のピアノ練習法〕

連載「大人のピアノ練習法」


(4)好きな曲・部分を弾く(曲全体にこだわらない)


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発表会で弾くなどの目的がないのであれば、大人が趣味で弾く場合、必ずしも曲全体を仕上げることにこだわらなくてもいいのではないか。1年ちょっと練習してみて、そう思うようになった。


もちろん、理想を言えば、ソナタであれば全楽章、独奏曲では当然全体を仕上げる方が良い。作品を理解するためにも、そのほうがいいに決まっている。しかし、趣味として楽しむという趣旨からすると、「いいとこ取り」のつまみ食いも許されるのではないだろうか。


大人が練習する曲の選曲は難しい。一般的に、大人は「耳年増」である。自分は弾けなくても、たくさんの名曲・名演奏を聴いてきている。なので、弾きたい曲といえば、例えば私の例で言えば、バッハの平均律やフランス組曲であり、ベートーヴェンのソナタであり、ショパンのワルツやバラードとなる。弾きたいが弾けない曲のオンパレードである。


かといって、「エリーゼのために」や「乙女の祈り」はいま一つ弾く気にならないのである。ブルグミュラーなども、練習にはいいのかもしれないが、気が入らないというのか、すぐに飽きてしまう。したがって、何度も練習を重ねるのは難しい。


なので、聴いていいなぁと思う曲、その中で弾きたいと思う曲、さらにその中で頑張れば何とか弾けるんじゃないかと思える曲。そうすると、だんだんと候補曲が減ってくる…。


そこで考えたのが、例えばソナタの緩徐楽章である。実際に練習した曲を含めていくつか列挙してみる。


・モーツァルトのソナタ
  第15番(K.545)の第2楽章、第1楽章
   (※このソナタは比較的やさしいので第3楽章も候補)

・ベートーヴェンのソナタ
  第8番「悲愴」の第2楽章
  第25番の第2楽章
  第14番「月光」の第1楽章

・その他
  ショパン:バラード第2番の冒頭 Andantino の部分
  バッハ:イギリス組曲 Suite Ⅲの Gavotte


名曲や好きな曲の中で弾けそうな部分(できれば楽章)を探す、という方法でもっと練習曲を増やしていきたいと思っている。

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これまでの記事〔大人のピアノ練習法〕
①鍛える:筋肉と神経
②鍛える:柔軟性とスピード
③大人のピアノは何が違うか?


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